女性ホルモンと
手の疾患について
女性ホルモン:エストロゲンの減少

手の病気である腱鞘炎、ヘバーデン結節や手根管症候群などは、手の使い過ぎが原因ではないかとされてきました。
その一方で、最近ではこうした手の疾患について、女性ホルモンであるエストロゲンの関係性も報告されています。
女性ホルモンと手の疾患の関係は、40歳を超えてきた更年期に体内のエストロゲンが減少することにより、手指の関節や腱の周囲になる滑膜組織に炎症がおき、手首や指の痛みが引き起こされているのではないかとされているのです。
エストロゲンに代わるエクオールという成分
エストロゲンの減少が手の疾患に関わっているのであれば、それに代わるものを補ってあげることで、症状の緩和や予防になるのではと考えられ、エクオールという成分に注目が集まっています。
エクオールは大豆イソフラボンの腸内細菌によってできる代謝物で、エストロゲンに似た働きをしてくれます。
全ての人がエクオールを作れるわけではない
豆乳や大豆製品を摂取することに病気の改善の可能性はありますが、実は全ての人がエクオールを作れるわけではないのです。
エクオールを体内で作れる人の割合は、日本人では50~60%程であるとされています。また、食習慣によってはそれ以下である可能性もあります。
「大豆をたくさんたべればいいんだ!」と考えても、エクオールを作ることができないと、いくら食べても全く効果が出ないということになってしまいます。
エクオールのサプリメント
イソフラボンの有効成分だけを使用したエクオールのサプリメントを試してみましょう。
エクオールを含むサプリメントの摂取から症状が改善したという報告もあり、またエクオールの摂取はこうした手の疾患の予防効果もあります。
手の疾患でお困りなら整形外科を受診しましょう

手の疾患と女性ホルモンの関係から、イソフラボンの有効成分エクオールの効果についてご紹介してまいりましたが、症状が強い、進行してしまっているなど、エクオールの摂取だけでは改善できない場合もあります。
手指や手首の痛み、腫れやしびれなどでお困りの方は、ぜひ一度整形外科を受診し相談してみてください。
薬物療法や手術の必要性、リハビリテーションなど患者様にあった治療をご提案させていただきます。