カルシウムの必要な摂取量は?
日本人の食事摂取基準(2020年度版)によると、国民栄養調査の摂取量、腸管からの吸収率、骨代謝、尿中排泄を考慮し、1日の推奨量を18~29歳男性で800mg、30~74歳男性で750mg、75歳以上の男性で700mg、18~74歳女性で650mg、75歳以上の女性で600mgとしています。
また、カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられることから、上限は、18歳以上男女ともに1日2,500mgとされています。
上限が設定されていますが、日本人の平均的な食生活を送っていれば超えることは少ないので、日常生活の中でいろいろな食材から摂取していくよう心がけましょう。
カルシウムが必要な理由
年齢ごとに必要とされるカルシウムの量は違います。
量だけでなく年齢ごとに必要な理由も違います。
成長期のこどもは成人に比べ骨の成長が活発です。
成長期のカルシウム不足は骨の成長不足につながり、身体の成長不足にも繋がります。
また、骨量が増加してくるこの時期に丈夫な骨を作っておくことで、将来の骨粗鬆症にかかるリスクを減らすことができます。
男性は50代ころ、女性は閉経後から骨代謝のバランスが崩れ、「骨吸収」(古い骨を壊す)が「骨形成」(新しい骨を作る)を上回るようになり、骨量が減少しやすくなります。
今まで骨量を維持できていても、この頃から体の内部では骨量が減少していく方向に傾くため、これまでと同じ食生活では骨量を維持することができづらくなります。
そのため、より一層カルシウムを摂取するように心がけましょう。
カルシウムの摂取量や骨の健康度を調べてみましょう
普段の食生活でカルシウムが足りているか不安な方は、骨粗鬆症学会のHPに載っている「カルシウム自己チェック表」などを活用してチェックしてみましょう。
セルフチェックで足りないことが分かったら、「1日に1杯の牛乳を飲む」といった簡単なことから、普段の食生活を改善していきましょう。